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掲載日:2018.04.10 ニュース

柴田幹大准教授が文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

NanoLSIの柴田幹大(しばた みきひろ)准教授が,平成30年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞しました。

この賞は,萌芽的な研究,独創的視点に立った研究等,高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に贈られるもので,柴田准教授は「革新的原子間力顕微鏡による生体分子の動的構造に関する研究」が評価されました。

[業績名] 革新的原子間力顕微鏡による生体分子の動的構造に関する研究
全ての生命現象はタンパク質の作用に基づいており,生命現象の本質的な理解はタンパク質の作動機構の解明に集約されます。そのため,従来の顕微鏡技術を越える高い時空間分解能で,溶液中にあるタンパク質の動的構造を可視化することは,生命科学に大きな発展をもたらします。
本研究では,革新的原子間力顕微鏡(AFM)を駆使して光に応答する膜タンパク質のナノスケールでの構造変化を世界で初めて可視化し,さらに,脳神経科学との融合により,生きた神経細胞のナノスケールでの形態変化を可視化することに成功しました。
本成果により,高速AFMの生命科学における有用性・将来性を実証するとともに,溶液中の界面で起こるナノスケールのあらゆる現象を可視化できる可能性を示し,今後,さまざまな研究分野で広く利用される技術になることが期待されます。

関連情報:
平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について
【研究者情報】新学術創成研究機構 ナノ生命科学研究所 准教授 柴田幹大