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掲載日:2019.12.23 ニュース

金沢大学公開講座「顕微鏡で観る生命」 を開催(12/8, 15, 22)

ナノ生命科学研究所は、12月8日、15日、22日の3回にわたり、金沢大学サテライトプラザにおいて公開講座「顕微鏡で観る生命」を開催しました。 12月8日は、古寺哲幸教授が「『働く生体分子の形と動き』を観る」と題して講演。生物物理学の学際的な側面について紹介した後、デモ機を用いて高速原子間力顕微鏡(AFM)の測定原理を説明し、高速スキャナーと微小カンチレバーの開発により性能向上を図ったことを説明しました。また、生体分子の形と動きについて、高速AFMで取得した動画を用いて紹介しました。 12月15日は、華山力成教授が「『細胞の死とその異常』を観る」と題して講演。免疫学の概要ならびに細胞の死(アポトーシスとネクローシス)の仕組みについて説明した後、アポトーシスの異常が、がんや自己免疫疾患などの原因となることを紹介。最後に、生体内で情報伝達を担う細胞外小胞・エクソソームに関する最新の研究成果に触れました。 12月22日は、松本邦夫教授が「『がん無限増殖とその生体分子』を観る」と題して講演。細胞が増殖する際に必要となる細胞増殖因子(カギ)とその受容体(カギ穴)が結合する様子を、CGや高速AFMで取得した動画を用いて紹介し、受容体の遺伝子変異によって引き起こされるがんがあることや、受容体の働きを阻害する分子標的薬が、がん治療に用いられていることを説明。最後に、肝細胞増殖因子に関する最新の知見を紹介しました。 各回とも、参加した高校生や一般の方々が、熱心に耳を傾けていました。

古寺哲幸教授(12/8)

古寺教授によるAFMデモ機

華山力成教授(12/15)

松本邦夫教授(12/22)

                              関連情報: 金沢大学公開講座「顕微鏡で観る生命」